【現役転妻の告白】転勤族の妻は『孤独』だけじゃない!慣れない環境で、心と世界が広がる新生活のススメ

突然ですが、「転勤族の妻」と聞くと、どのようなことが思い浮かびますか?

「寂しそう」
「都会育ちだと、地方への転勤は特にしんどいって聞くけど…」
「子供は転校何回もするんだろうな」

実際に、見知らぬ土地でのゼロからのスタートは、想像以上に大変なこともあるでしょう。
これまで当たり前だった利便性や人間関係がリセットされ、心が折れそうになる瞬間もあるかもしれません。

何を隠そう、リアル転勤族の妻である私自身は、
「ひとりでいることがなによりもリラックスできて好き」なタイプです。
みんなと一緒にいることももちろん好きですが、
大学生の頃も一人暮らしを満喫していましたし、夫との結婚が決まり、転勤族の妻になることが決まった時も、
「大丈夫!」と、軽く考えていました。

実際に、夫もまだ仕事から帰ってきていない、自分も一通り、やることは片づけた、というときに
ふいに訪れる一人きりの時間は最高に快適です。
でも、思いがけず孤独を感じたり、それ以上に常に情報不足に悩まされるのが、転勤族の妻というもの。(これ、私だけじゃないはず!)

だけど、そんな私でも、転勤族の妻生活を通して、あることに気づきました。
それは、この経験が、私の心を”さらに強く”し、
これまで知らなかった「人生の面白さ」や「世界の広さ」を見せてくれたということです。
それは、まさしく「期間限定の、自分を大きく変える冒険」だったと言えるかもしれません。

この記事では、リアル転勤族の妻のわたくしが経験したことのあれこれ、
そしてトラブルが起きた時はそれをどう乗り越え、
最終的に「意外と悪くない、むしろ最高!」と思えるようになったのか、
その道のりをお伝えしたいと思います。

目次

転勤族の妻が直面する「リアル情報の不足」と「誰にも言えない本音」

慣れない土地での生活が決まると、まずは情報探しに奔走しますよね。
私自身もそうです。
でも、転勤族の妻が「本当に知りたい「リアルな情報」」は、
ネットや観光ガイドには載っていないことがほとんどです。

子供が幼稚園に入園する時、どこの幼稚園が良いのか、という情報がまず私にはありませんでした。
「良い」というのは、人によっていろんな解釈ができるので、
「どんな風に良いのか」という、具体的なニーズに合った情報が知りたいのですが、
それをネットで知ることは至難の業です。

例えば小学校受験を考えている場合などは、うかつに「小学校受験する予定なのよ。」とは言えないし、
しかも、それが今いる土地とは違う場所の小学校を受けさせよう、と計画建てている場合などは、
いったいどの幼稚園がいちばん受験を前提とした場合に良いかな?ということは、さらに情報をみつけにくいです。

インターネットには幼稚園や学校の口コミがたくさん書き込まれていますが、
たとえそこに悪いことが書かれていても、自分にとっては気にならないことの場合もあるし、
逆に良いことが書かれていても、自分にとってはそんなに魅力があるように感じないこともあります。

地元にずっと住んでいて、しかも、自分と教育方針や価値観などが合う人の意見が聞きたい。
それが転勤族の妻の本当の本音なのです。


でも、転勤族にはなかなかそれを聞ける相手もいないし、
価値観が違う相手ならば、話したところで望んでいる解答を得ることはできません。

教育のことだけではく、日常生活でも情報不足の壁にぶつかることは頻繁にあります。

  • 子供が小さい場合は、小児科探し。子供がいなくても、かかりつけにしたい病院探し。
    口コミに頼るしかないが、本当に口コミ通りか、自分に合っているのかは、行ってみないとわからない。
  • 歯医者さん探し。これもネットで口コミに頼るしかない。でも、行ってみないとわからない。
  • 美容室
  • 普段のお買い物をするスーパーや日用品の店
  • 車のメンテナンス
  • 子供が小学生の場合は、遠足で持っていくお菓子を買う駄菓子屋さんや、ちょっとした学用品が買える場所
  • 習い事の教室
  • レストランやカフェ


など・・挙げだしたらキリがありません。常に情報不足だと感じていました。

夫の会社の方々にも親切に教えていただけるのですが、
もっとたくさん、いろんな種類の情報がほしいなとは感じていることが多かったです。

それでも、大半のことは
「開拓!!開拓!!新規開拓!楽しい!!!」
と無理やり自分に暗示をかけることで対処できます。

ただし、子供の学校などは(幼稚園ならまだ柔軟に対応できることも多い)
「合わなかったから変える」
と気軽にチェンジしたくてもなかなかできないので、
本当は、いろんなお友達に聞いたりしたいな、といつも情報を欲していました。

「一歩踏み出せた」見知らぬ土地で得た、転勤族の妻の”最初の繋がり”

結婚してすぐの赴任先は、本当に右も左もわからない土地でした。
その地域に足を踏み入れること自体が初めてだった私にとって、頼れる人は誰もいません。

そんな時、当時大流行していたSNS「mixi」で、私はあるコミュニティを見つけました。
それが「転勤族の妻の会at〇〇(当時の赴任地名)」です。
迷わずフォローし、日々の投稿をチェックするようになりました。

ある日、コミュニティ内で「オフ会しませんか」という呼びかけが。
みんな、画面越しの交流だけでなく、実際に顔を合わせておしゃべりしたかったのだと思います。

私はもともと「ひとり時間」が大好きで、ひとりでいることに何の苦痛も感じないタイプです。
だからこそ、孤独を感じることは少ないだろうと思っていました。
それでも、「せっかくこの土地に来たんだし、気の合う友達ができたら最高!もしダメでも、おしゃれなカフェやレストランを知れるだけでも収穫じゃない?」と、軽い気持ちで参加表明しました。

「オフ会?大丈夫なの?」帰宅した夫は少し心配そうでしたが、
私も内心やや警戒しつつ、「危なそうだったらすぐに帰ろう」と決めていました。

ところが当日、ランチ会場に行ってみると、そこには私と同じくらいの年齢層の転妻さんが10名ほど。
私たちに共通していたのは
「全国転勤(時に海外も)の夫を持つ妻」ということと、
「この土地に親類縁者がいないよそ者である」というたった2点だけ。
でも、この2つの共通点が、まさかの「最強」だったんです。

私たちはすぐに意気投合し、そこからちょくちょく会うようになりました。

後になって心から実感したのは、その時々で共通点があればあるほど、人との繋がりは一気に深まるということ。
この最初の出会いが、見知らぬ土地での私の心の安定に、どれほど繋がったか計り知れません。

幼稚園探しで見つけた、転勤族妻が身につける”鋼のメンタル”

せっかく見知らぬ土地で“最初の繋がり”を見つけ、心の安定を得られた私たちですが、
出会って3年のうちに、気付けばみんなまた転勤になってしまいました。
それは転勤族の宿命と理解してはいても、やはり寂しいものです。

そして、次に私を待っていたのは、子どもの幼稚園入園という、新たな「情報ゼロ」の壁でした。
「どこの幼稚園が良いんだろう?」この問いは、本当に難しいものです。
「良い」の基準は家庭によって様々だからです。
ネットの口コミだけでは判断しきれない、それぞれの教育方針や雰囲気といった“生きた情報”が欲しくても、
地元に縁もゆかりもない私には、尋ねる相手がほぼいませんでした。

いろいろ知りたかったのですが、どこにどう聞けば良いのか、何で何を判断できるか等、
当時は皆目見当がつきませんでした。
たとえ話せる相手がいたとしても、価値観が違えば望む情報は得られません。
常に情報への渇望がありました。

そして、なんとか幼稚園を決めて入園手続きを終えたところで、
我が家にも転勤辞令がついにでた~!

次の赴任先での幼稚園探しは、困難を極めました。
なぜなら、その時期はほとんどの幼稚園で入園手続きがすでに終わっていたからです。

何を言ってもなにも始まらないので、行動あるのみ!

区内にある幼稚園を全部ピックアップして、場所や電話番号などの基本情報を確認、
リストを作って片っ端から電話をかけまくりました。

「もう募集終わってます」とけんもほろろに断られることもありました。
「それは大変失礼いたしました」と電話を切りつつ、
心の中では「募集終わってるなんて、こっちだって知っとるがな!」とつっこみ。

こんな些細なことでいちいちめそめそしていたら、心がやられてしまいます。
とにかく「ずぶとく、ちいさいことは気にしない!」という姿勢でいくことが大切!

実際のところ、当時は下の子がまだ1歳未満だったので、園バスがある、給食がある、
などの幼稚園が良かったのですが、そんなに都合良く自分の思い通りに空きはなく、
「教育方針」「口コミ」「園バス」「給食」・・・といろんな条件で選んだりしていましたが、
そんなこともいってられなくなりました。

最終的には、ご近所で本当に良い幼稚園に空きがあり、無事にすんなり入園することができました。

「ひとりが好き」な私でも気づいた、転勤先での”真の出会い”と”世界が広がる瞬間”

実は私、子供が幼稚園に入園するまではあまりママ友と呼べる存在がいませんでした。
児童館や地域の子育て広場といった場所が、どうも苦手で、数えるほどしか足を運んだことがありませんでした。

そんな私でも、子どもが幼稚園、そして小学校と進む中で、
驚くほど「感じの良いお母さんたち」にたくさん出会うことができました。

彼女たちと接する中で、
「私もこんな風に振る舞おう」
「次に誰かに会ったら、こんな風に言葉をかけてみよう」
と思いました。
そして、この経験を通して人との出会いは、本当に大切だということを痛感しました。

以前の私のように、
「転勤先で友達ができるかな」
「ママ友付き合いって大変そう」と心配している方もいるかもしれません。
でも、どうか安心してください。
私自身の経験から言えるのは、その時その時で、必ず自分に合った友達が見つかるということです。
無理に群れる必要もありません。心地よいと感じる人との繋がりは、自然と生まれるものです。

最後に:転勤族の妻だからこそ手に入る、かけがえのない宝物

私自身、転勤族の妻として様々な困難に直面してきました。
見知らぬ土地での情報不足に悩み、一人で向き合わざるを得ないこともありました。
しかし、そんな経験の数々が、今の私を形作ってくれたと心から思います。

転勤族の妻の生活は、決して楽なことばかりではありません。
慣れない環境、人間関係の再構築、そして常に付きまとう「いつかまた引っ越す」という現実。
でも、だからこそ、私たちは他の人にはできない貴重な経験を積むことができます。

  • 見知らぬ土地で「ゼロから」関係を築く力。
  • 自分の力で必要な情報を掴み取る行動力。
  • どんな状況でも前向きに捉え、楽しむことのできる力。

これらは、まさに転勤族の妻だからこそ身につく、かけがえのない「財産」です。

転勤族の妻の生活は、もちろん気の進まないことや、面倒なこともたくさんあります。
慣れない土地での生活に、戸惑いや不安を感じることもあるでしょう。

でも、夫の転勤でもなければ、私たちがこんなに頻繁に引っ越しをしたり、
全国各地、時には海外で暮らすチャンスなんて、まずありません。
これは、自分では選ばないような場所で、より多くの人と出会い、思いがけない発見をする最高の機会です。

もちろん、「いままでより田舎に行きたくない…」と感じる方もいるかもしれません。
慣れ親しんだ都会の利便性や人間関係を手放すのは、誰にとっても勇気がいることです。

でも、これはたった数年間の出来事。「期間限定の、自分を大きく変える冒険」だと割り切って、
楽しんでみる価値は十分すぎるほどあります。
これまで知らなかった日本の魅力、その土地ならではの文化や食、そしてそこに暮らす人々の温かさに触れること。
それはまさしく、自分の世界を広げる最高のチャンスです。

転勤族の妻の生活は、一見ネガティブな側面ばかりに注目されがちですが、
得られるものが本当に多く、こんなに良いことはないと思っています。

私と同じように転勤族の妻として日々奮闘している方や、これから転勤生活が始まる不安を感じている方のために、
私の経験が少しでもお役に立てれば嬉しいです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次