雑誌の特集やネットのコラムで、本当~によく見かけるのが
「食費を月2万に抑える方法」
「家族みんな大満足のメニューでも食費は月4万円」
等々。
この手の見出しを見るだけで、私は震えあがります。
「待って…!!!!我が家の食費は余裕で10万超えてるんですけど!!」
そう、我が家の食費はこの10年以上、10万円未満だったことがないのです。
では、我が家のこの10万円を軽く超えている(だいたい15万~17万くらいかかっています)というのは、高すぎるのでしょうか?安い部類には入らないことはわかりますが、もっと努力して、食費を大幅に抑えるべきなのでしょうか?
もし食費を抑えるべきなのであれば、何をどうやって抑えればいいでしょう?いくらまで食費を下げればいいのでしょう?その下げるべき金額は、どうやって計算して出てきた金額なのでしょう?
雑誌に書いてあった、到底無理と思われる、4人家族で4万円を目指すべきなのでしょうか?なぜその金額?どこから出てきた?
データで見る4人家族の食費のリアル
総務省の「家計調査 家計収支編」によると
4人家族の平均的な食費(2024年) | 約95,000円/月 |
2024年度における4人家族の平均的な食費は約95,000円とのこと。
4人家族の平均的な食費(2025年3月) | 約107,000円/月 |
また、2025年3月における4人家族の平均的な月間食費は約107,000円とのこと。
雑誌の特集やネットのコラムで「食費を月2万に抑える方法」といった極端な情報が氾濫していますが、実際の日本家庭の食費は平均でも10万円を超えているのが現実です。
年齢が上がると食費も上がる?世帯主の年齢別データ
世帯主の年齢階級 | 4人家族平均食費月額(2024年) |
---|---|
~34歳 | 約67,000円 |
35~39歳 | 約87,000円 |
40~44歳 | 約93,000円 |
45~49歳 | 約101,000円 |
50~54歳 | 約103,000円 |
55~59歳 | 約117,000円 |
世帯主の年齢階級ごとに分けた平均食費はこの表の通りで、世帯主の年齢が上がると、子供も年齢が上がるので、(特に45歳以上になると子供が中高生になっていることが多い)平均より高くなっていると考えられます。
さらに、2024年の4人家族の平均食費の内訳のうち、いくつかの食費全体における割合も出してみました。
内訳 | 食費における割合 |
---|---|
外食 | 約17% |
酒類 | 約4% |
菓子類 | 約10% |
果物 | 約4% |
ご家庭の食費が平均と大幅に違っていたとしても、即座に食費を平均に近づける必要はありません。
しかし、平均がいくらなのかを把握して、内訳で、何がそんなに平均と乖離しているのか?ということは確認してみましょう。
我が家は平均よりも非常に食費が高いです。
内訳を確認して、我が家は外食が多いので、ここで平均を大幅に超えているんだな・・と把握はしています。
食費を無理に削ることだけが全てではありません。大切なのは、「いつ、どうなりたいか」という未来の目標から逆算して、「ただ節約する」のではなく、「未来の幸せのために考えて計画して動く」ことです。
トータルでライフプランを考えることが、本当の家計管理だと私は思っています。
食費が10万超えでも問題がない理由(我が家の場合)
我が家の食費は10万円を超えていますが、私たちは全く問題ないと思っています。それは、食費は削るべきではないと考えているからです。
また、仮に生活費をもっと下げるという目標を立てた場合は、食費ではないところから手をつけます。
「楽しいこと=食事」や「趣味」にかかる費用はできるだけ削らない
食費は家計において非常に高い割合を占めており、金額も大きいので、やはりパッと目につきやすく、
削りやすい、結果がすぐに出る、といった「達成感」がすぐ味わえるので、漠然と「お金ためたいな」と思ったときに、食費から削ろうとしてしまいがちなのはわかります。
しかし、食事はフィジカルだけではなく、メンタルにも影響を及ぼすといわれています。
主に食費を削って、行き過ぎた節約を行うことは、精神的な安定を失うこととなり、結局削った食費が
医療費にまわってしまうだけ、ということになりかねません。
また、私のような、食が大好きで、夫婦でおいしいお店を巡ったり、珍しい外国の料理を提供してくれるお店を探して食べに行くような、そんな趣味があるような場合は、それを我慢するという行為はかなり大ダメージをくらいます。
楽しみにしていることや、趣味などをいきなり削るのは、多方面でデメリットが大きすぎて、まったくお勧めできません。
まず見直すべきは『無駄な支出』
もし今すぐ家計を見直したいなら、食費を削る前に、まずは「サブスク」から見直してみませんか?
「契約したまま放置している動画配信サービス」や、「解約が面倒でそのままにしている健康食品の定期購入」など、あなたの家にも惰性で払い続けているサービスがあるかもしれません。まずはそういった無駄な固定費を総点検してみることをお勧めします。
もし、ご家族みんなで、一緒にやってみよう!という場合は、仮に「さっさと解約しておけばよかったのに!」というようなサービスなどが出てきても、決して怒らないでくださいね!
「食費」だけに注目せずに、ライフプラン全体を見直してみよう
支出を減らしたい!と思ったときに、ついつい削りたくなってしまう「食費」ですが、
実は食事のような重要なところではなく、少額ずつ「無駄だな」と、すんなりと手放すことができることがあるはずです。
みんなが「これは不要でしょ」というものでも、それが自分の心身にとって重要なものであれば、それを手放すことはまずはやめて、みんなが「これはいるでしょ」というものでも、自分にとっては不要なものであれば、まずはそこから削っていってみましょう。
そして、目的が手段にならないように気を付けましょう。
自分は何のために、その費用を削ろうとしているのか?目的は何なのか?を忘れないようにしましょう。
「食費を削る」というのは、その目的を達成する手段の、あくまでも一例です。
将来自分や家族が幸せになることが目的のはずで、その目的を達成するためには、どうしたらいいのか、今一度ライフプラン全体を見直してみましょう。

