中学受験と私立学費、どう備える?FPが教える家計の見える化と資産形成

中学受験や私立中高の進学には、想像以上にお金がかかります。
塾代、模試代、教材費、そして入学後の学費や学校外の支出まで──。
「本当に家計がもつのかな?」と不安になるのは、当然のことだと思います。
でも大丈夫。家計管理のちょっとした工夫と、無理のない資産運用の考え方を取り入れることで、
教育費の負担は、ちゃんとコントロールできます。
我が家では、夫婦ともにファイナンシャルプランナー資格を持ち、証券会社での資産運用業務にも長年携わってきました。
そんな私たちが、実際に中学受験から私立中高卒業までにかかった費用と、
それをどうやって捻出してきたのか──リアルな数字と具体的な工夫を、この記事で包み隠さずお伝えします。

この記事を読むとこんなことがわかります

目次

不安解消の第一歩は「見える化」

中学受験を意識し始めるのは、小学校3年生か4年生あたりからというご家庭が多いでしょう。
そこから受験本番までの約2〜3年間が準備期間となります。
この期間は、塾代が教育費の大部分を占めることになります。

我が家も、子供2人とも大手中学受験塾に通わせましたが、毎月の月謝に加え、夏期講習、冬期講習、
正月特訓、直前特訓といった特別講習費、さらにはテキスト代や模試代など、
まとまった出費が定期的に発生しました。

我が家ではざっくりと年間で100万円以上かかりました。(子供1人につきかかった金額です。)
学年が上がるにつれて費用も増えていきました。
我が家は塾1つのみだったので200万まではいかなかったですが、
塾のオプション講習を複数申し込んで、家庭教師をお願いしている方、
ダブルで塾に行っている方もいたので、そうするとおそらく簡単に200万は超えると思います。

正直、これほどまとまった金額が動く状態が年単位で続くと、だんだん感覚が麻痺してきます

「5日間の特別特訓が8万円なの?けっこう安いね。」みたいな感じで・・・

だからこそ、私がお伝えしたいのは、まず「家計の見える化」が何よりも重要だということです。
家計簿をつけて、何にいくら使っているのかを把握する。これなくして、教育費の準備は始まりません。

優先順位をつけて支出を見直し、教育費に充てる予算を明確にすることが、
中学受験費用を乗り切るための第一歩となります。

最終目標がなんだったのか、だんだんとわからなくなることがあります。しかも、いつまでにいくら必要なのかという数字なども、忘れてしまったり、曖昧になることも多々あります。
そして、投資などもしていると、増えたり減ったりすることで一喜一憂してしまって、あれ?いつまでにいくら必要だった?となることがあるのです。見える化していると、そのようにぶれることがなくなります。


▼私は、何年もこの家計ノートを使っています。お手頃価格で、内容もシンプル。毎年リピートしています。
2026年度版は現在予約受付中なので、気になる方はぜひチェックしてみてください。


家計簿のつけ方や予算の立て方は、家庭によってベストな方法が異なります。もし「我が家の場合はどうすればいいの?」と感じたら、個別にご相談いただければ、状況に合わせたアドバイスも可能です。

▶ご相談についての詳細は、こちらのページをご確認ください。

「増やす」仕組みをどう作るか

家計が「見える化」できたら、次は教育費を「増やす」仕組みです。

私がまずお伝えしたいのは、
この教育費の準備は「気づいたその日から始める」ことが何よりも重要だということです。
貯蓄にするか、運用にするか、その具体的な方法は後で決めても構いません。
しかし、とにかく早く始めることが、将来の選択肢を大きく広げるための「カギ」となります。

我が家の場合、子どもが小さいときから決まった金額を贈与し、それを「運用」してきました。

これは、子どもがまだ小さく、教育費の大きな出費が少なかった時期に、
将来使う予定のないお金があったことが大きかったと思います。
中学受験をするしないにかかわらず、小学生も高学年になれば、たいていのご家庭は、何かしらの習い事等で、子供にかかる費用が急増しています。そこから、さて、貯め始めようか。というのは、なかなかきついものがあります。

運用にはリスクも伴いますが、長期的に使う予定のないお金を、無理のない範囲で資産を育てるという選択を早い時期からスタートさせることで、後々の中学受験期に大きな安心感を与えてくれました。

どうしよう!もう高学年!!という方、大丈夫です。
いつでも、「今」が一番早い時期です。今から、行動を始めましょう。

▼本当におすすめ!楽しい家計管理がイメージできる本

【紙の本】はこちら!手元に残してじっくり読みたい方にお勧め /

【電子書籍】はこちら! スマホやタブレットで気軽に読みたい方にお勧め/

「増やす」ための資産運用

給料からの貯蓄だけでは、漠然と「このままで大丈夫かな?」と不安を感じる方もいるかもしれません。
我が家も、教育費をはじめとした将来の大きな出費に対し、同様の思いを抱いていました。

そこで我が家が取り入れたのは、単なる貯蓄ではなく、「ライフプランニング」に基づいた「資産運用」です。

ちなみに、私たち夫婦はともにファイナンシャルプランナー(夫CFP、私はFP2級保有)であり
、証券会社でお客様の資産運用について真剣にプランニングしてきた経験もあります。
その知識を活かし、より現実的で無理のないマネープランを立てることができました

具体的には、いつまでに、どんな状態になりたいか。そのために、いくら必要か。そして、どうその金額を用意するか、ということを「ライフプランニング表」を作成して家族の未来に必要な資金を明確にしました
その上で、教育費だけでなく、住宅や老後資金といった他のライフイベントも考慮し、
それぞれの目標達成のために最も効率的な資金の「増やし方」を考えたのです。

もちろん、金融商品は価値が一時的に下がることもあります
しかし、漠然と貯めるのではなく、明確な目標と期間を設定し、
その目標達成のために必要なリターンとリスクを慎重に検討することで、
無理のない範囲で着実に資産を増やしています。

我が家で実践したこのライフプランニングと資産形成の考え方は、ご自身の状況に合わせて活用できるよう、
今後も具体的に発信していきます。
もし、ご自身の家計で
「どこから手をつければいいか分からない」「複雑すぎて一人では難しい」と感じる方がいらっしゃれば、一人で悩まなくて大丈夫です。お気軽にご相談ください。

▶ご相談についての詳細はこちらのページからご確認ください。


私立中学校入学後にリアルにかかる費用

念願の合格を果たし、私立中学校に入学できたとしても、そこからが新たなスタートです。
入学金や初年度納入金でまとまった金額が必要になりますが、これは始まりに過ぎません。

私立中学・高校の教育費は、学校や地域によって幅がありますが、年間で約100万円〜150万円程度が一般的と言われています。(ほぼ中学受験専門塾にかかっていた費用と同じくらい)

内訳として、例えば、以下のような費用があります。

  • 授業料
  • 施設設備費
  • 維持費
  • 修学旅行積立金
  • 教材費、副教材費
  • 制服代、指定品代(体操服、靴など)
  • 部活動費(合宿費、遠征費、ユニフォーム代など)
  • 通学費(交通費、定期代)

これらは代表的な項目です。

これらの費用に加えて、学校によっては、PTA会費や、寄付金などの、さらに細かな費用が発生することもあります。
入学後に初めて気づく出費もあるため、教育費の総額は、事前に想像していた以上に膨らむ可能性を考慮しておくことが大切です。

まとめ:中学受験とお金は「計画」と「心構え」で乗り切れる!

中学受験から私立中高の教育費まで、確かにお金はかかります。
しかし、それは決して「無理」なことではありません。

大切なのは、

  • 教育費の準備を「気づいたその日から」始めること。
  • 家計を「見える化」し、将来の大きな出費を見据えた「ライフプランニング」を立てること。
  • 必要であれば、リスクを理解した上で資産運用も視野に入れ、効率的に教育費を「増やす」仕組みを築くこと。
  • そして何よりも、「お金をかける=合格」ではないという「心構え」を持つことです。

我が家は、子どもたちに無理やり勉強させることはしませんでした。
必要以上に高額な費用を投じたわけでもありません。
それでも2人の子どもが中学受験に挑戦し、納得のいく進路を選べたのは、親子で目標を共有し、
日々の生活の中で工夫を凝らしてきた結果だと信じています。

中学受験は、家族にとって大きな挑戦であり、同時に成長の機会でもあります。
お金の不安を少しでも和らげ、後悔のない選択ができるよう、この情報が皆さんの一助となれば幸いです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

探偵あーちゃん@転勤族の妻FP

**家計管理** 
転勤族でも安心!予期せぬ出費や環境の変化にも対応できる、柔軟でストレスの少ない家計設計をお手伝いします。

**教育費** 
「うちの収入で私立って大丈夫?」そんな不安に寄り添いながら、お子様の夢を諦めずに済む教育費プランを一緒に考えます。

**資産運用** 
10年で総資産を年収の10倍に増やした実体験をもとに、初心者でも安心して始められる資産運用のステップをお伝えします。

漠然としたお金の不安も、ちょっとしたきっかけで安心に変わります。まずはお気軽にご相談ください。

詳しいプロフィールはこちら

お問い合わせはこちら

目次